PDFのOCRがうまくいかないときの確認順

OCR後のPDFで検索できても、文字が正しいとは限らない。数字、固有名詞、表の列は誤認識が残りやすいため、変換に失敗したと決めつける前に、元画像・言語・レイアウトを分けて確認する。

元のPDFの種類を確認する

文字を選択できないPDFは、ページ画像だけで構成されている可能性がある。一方、選択できても文字化けしているPDFや、既存のテキスト層が画像とずれているPDFもある。元ファイルを残し、OCR後のファイルだけを上書きしない。

誤認識の原因を分ける

症状 確認すること 対応の方向
日本語だけ誤りが多い OCR言語の設定 日本語を含む適切な言語を選ぶ
文字が横倒し・行が崩れる ページの回転・傾き 回転補正や傾き補正を確認
表の列が混ざる レイアウトと罫線 表だけ別に目視確認する
小さい文字が欠落する 元画像の解像度・圧縮 元画像を差し替えて再処理する
特定の数字・記号だけ違う 出力テキストの照合 原本を見ながら重要箇所を確認する

Adobe AcrobatのOCRでは、認識言語を選べる。言語が合っていても、画像の品質やレイアウトで結果は変わるため、言語設定だけで品質が決まるとは考えない。OCRmyPDFなどのツールには回転・傾き補正や最適化のオプションがあるが、処理後の見た目と検索結果を両方確認する。

確認の順番

  1. 元PDFを複製し、作業用ファイルを分ける。
  2. 1ページだけでOCRを試し、言語と回転を確認する。
  3. 検索可能になったか、文字をコピーできるかを確認する。
  4. 氏名・日付・金額・型番など、間違うと困る箇所を原本と照合する。
  5. 問題がなければ全ページを処理し、処理後のPDFを別名で保存する。

検索できるようになったことは、内容の正確さを保証しない。契約書、請求書、本人確認書類などは、OCR文字列を原本の代わりに扱わない。

うまくいかない場合

同じ設定で全ページを繰り返す前に、問題のページだけを切り出して原因を分ける。ページ画像が極端に低解像度なら、ソフトを変えても元の情報量を増やせない。手書き、特殊なフォント、複雑な段組みは、変換後の全文検索と目視確認を分けて扱う。

照合の順番を手元に残す

元PDFの複製、1ページの試行、重要箇所の原本照合という順番を毎回確認したい場合は、チェック欄を手元に置く方法もある。OneDrive・PDF/OCRの削除・移動・変換前に確認する自主制作シートを公開しているので、必要性と収録内容を確認してから利用してほしい。

ファイルを動かす前の安全確認シート — OneDrive・PDF/OCR対応(300円)

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参照した公式情報

注: 重要書類はOCR結果だけで判断しない。